• 2025 5/1

  • 感情を使って働く人こそ、ストレスチェックを活かそう〜感情労働とメンタルヘルスの関係〜

「いつも笑顔で」「丁寧な対応を」「お客様第一で」
そんなふうに感情を使って働く仕事を、心理学では感情労働と呼びます。

接客、医療、教育、介護、コールセンター…
人と関わる仕事の多くが感情労働です。
人と関わる分、やりがいも大きいですが、そのぶん心がすり減るリスクもあります。

なぜなら、
・本当はつらいのに笑顔で対応しなきゃいけない
・理不尽な言葉を受けてもグッとこらえなきゃいけない
・常に「いい人」でいなきゃいけない

そんなふうに、感情を我慢する場面が多いからです。

体の疲れは寝れば回復するけど、心の疲れは「無かったこと」にするとむしろ悪化します。
そこで役に立つのが、ストレスチェックです。

ストレスチェックは「感情の棚卸し」

ストレスチェックは、ただの「気分アンケート」ではありません。
自分でも気づきにくい心の疲れや我慢のクセを見える化してくれます。

たとえば、
・なんとなくイライラする日が増えた
・仕事が終わってもモヤモヤが残る
・昔は気にならなかったことに、妙に反応してしまう

こうした“ささいな変化”も、ストレスチェックを通じて
「これは疲れてるサインかも」
と気づくきっかけになります。

組織も「感情労働のケア」が必要

ストレスチェックの集団分析を行えば、チームや部署単位での傾向も見えてきます。

「うちのチーム、最近ピリついてない?」
「感情のエネルギーが枯渇してるかも?」
そんな空気の正体を、なんとなくではなくデータで把握できるのです。

この結果を活かして、
・感情労働の負担が大きい職場へのサポート
・緊張感の高いチームへのフォロー体制
・モチベーション低下の予防策

などを考えることができます。

ストレスチェックは、「心が折れる前に気づく」ためのツールです。
そして、「やって終わり」ではなく、
「気づいて、対話して、活かす」
ことで真価を発揮するんです。

「誰かのために」働く人ほど、つい「自分の感情」にフタをしてしまいがち。
でも、フタの下では、感情がちゃんと生きていて、蓄積していきます。

定期的に心のメンテナンスをして、自分の感情とちゃんと向き合う時間を持つこと。
それが、長く健やかに働くための“感情との上手な付き合い方”かもしれません。
ぜひ一度、自分の心との対話から始めてみてくださいね。

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感情を抑える仕事が、なぜこんなに疲れるのか〜感情労働とメンタルヘルスの関係〜